以前からたびたび書いてきたように、私のシステム の最大の泣き所はデイスク容量がまったく足りないことと、 日本語が使えないことである。
今までのシステム構成をちょっと説明しておくと、 1階の診察室に 140MB ハードディスクを持った SUN-3/50M が設置してあり、これには sunset というノード名をつけ、 一方 50m ほど離れた自宅の書斎に設置した SUN には sunrise というノード名をつけて互いにイーサネットで結んである。
それぞれのノードには UX-300(東芝製 UNIXマシーン)、 PC-98 や PC-88、Macintosh、2400bps モデムなどがシリアル回線で 接続されている。
sunrise の方はディスクレスなので、sunset のハードディスクを パーティションで区切って NFS(Network Filing System)で共有している。 というわけで、現在使えるのは sunset にぶらさがった 140MB ハードディスクのみであるが、システムだけで約100MBぐらい食われてしまい、残り 40MB弱ではとても仕事には使えない状態なのである。
デイスクに関しては安価な大容量ディスクをSUNに直接増設する方法か、 大容量ディスクのつながる比較的安価なマシンがあればそれを ファイルサーバとしてイーサネットに接続する方法を考えていた。
しかし結局2番目の方法は安くあがろうはずはなく、1番目の方法が 実現性はあるのだが現状ではディーラのサポートもないので、 やむを得ずもっと安易に今までディスクレスノードであった SUN-3/50M に純正のハードディスクを増設するというもっとも平凡な 方法をとることになった。
同時に CSK 開発の JNIX(日本語対応の SUN OS)も載せることにした。 今度はそれぞれのノードが140MBずつのHDを持ち、かつそれぞれの ファイルをNFSで相互に自由に使えるようになった。sunset の方に 仕事関係のファイルを展開し、sunrise には man, game, mail, news, その他比較的 public なファイルを載せて NFS で共有するような設定とした。
NFS は大変よくできていて、作業をしていても自分の HD を使って いるのかイーサネット経由で遠方のディスクにアクセスしているのか まったくわからない。
強いて言えば微かに HD が忙しくシークしている音で 「あ、自分の HD をつかっているんだな」とわかるくらいである。 ただし先方のシステムがコケたりすると NFS が断ち切られて サービスが受けられませんというようなメッセージが出てくる。 裏を返せば、このようなセッティングで使用していると常に両方の システムが動いている必要があって、片方だけでは健全なシステムとして 動かない。
これもディスク容量の制限を気にするが故のセッティングで、 早く安く巨大な外部記憶装置を気楽に使えるようになりたいと思う。 最近 PC-98 を NFS で SUN に接続することもできるようになったようで あるが、残念ながらあくまでも UNIX 側がサーバという形だけで、 PC-98 にぶらさげた安価な大容量ディスクをサーバにして、 逆に SUN が利用するというようなことができないのは大変残念である。
ようやくネットワークで news が届くたびにディスクのオーバーフロー に悩まされることはとりあえずなくなったが、 このような構成でもすぐに容量が足りなくなるのは目に見えているので、 いずれは何らかの形でさらに大容量の外部記憶装置を増設したいと思っている。 電子カルテや帳票などの保存には光ディスクの使用も考えているが、 これらはむしろ改ざんしてはいけないデータであり、 ファイルのボリュームも大きいので 現在では大容量のHDや光ディスクを使おうとすると、もっとも容易 かつコストの低いのは PC-98 の周辺機器として販売されているものを 使うことであろう。
とりあえずてっとり早いのは PC-98 に接続したそれらの機器に ターミナルエミュレータでファイル転送を行うことだが、 どう見てもこれではオートマチックな操作もできず、 能率も良いとはいえないので、PC-98 にイーサネットボードを付けて SUN との間でファイル転送をする方法なども考えている。 またいずれ、大容量のHDを接続できる安価なUNIXシステムが NFS で接続できるようになれば、そのような構成も考えてみたい。
現在ファイルのバックアップはSUN本体のストリーマーに落として 保存する方法が主だが、比較的小さなファイルなどは、むしろ PC-98 へ転送しておいて PC-98のフロッピーへ落としておく方法も 結構便利である。
cterm でファイル転送というのはちょっと面倒であり、 どう見てもスマートとは言えないのだが、MS-DOS ファイルとしておくと PC-98 上でマルチプランなどに取り込んで料理できるのは便利である。 もっとも SUN 上で走るスプレッドシートが手に入れば、 これもメリットとは言えなくなるのだが、そのようなものはまだ かなり高価であるし、何といっても現状ではそのようなツール類は MS-DOSの方が圧倒的に多い。
もうひとつ大分前からPC-98もHDを使うようになり、使わなくなった 各種規格のフロッピー(私の10年近いコンピュータ遍歴をあらわす) がゴロゴロしているので、古フロッピーの再利用にもなる。
古いフロッピー再利用の話が出たが、もっぱら最近はソースリスト などのハードコピーには古紙の裏側を利用することが多い。
医師会や産婦人科関係の役員をしているため、いろいろな会議に出る たびに資料として配られるB4,B5,A4規格などの紙があっという間に 山のようにたまるが、幸いにも?ほとんどの場合その裏側は真っ白である。
ホッチキスでとめてあるものはこれをはずして、 規格毎に段ボールに各1函ずつくらいの紙がたまる。 プリンターにカットシートフィーダを付けておいて、 ほとんどのハードコピーはこれらの古紙を使う。 ちょっとケチくさい話かもしれないが、 特に開発時に打ち出すソースリストなどはどうせテンポラリー なものが多いので、 必要なくなったら惜しげもなくシュレッダーに食わせることができる。
ソースリスト等はB5に打ち出して左上をホッチキスでとめると コンパクトで扱いやすく、 ちょっと折りたたんでポケットに入れ電車の中で読むにも具合がよい。 従ってあの扱いにくいサイズのファンフォールド紙は最近まったく 手付かずとなった。
FAXで文書を送る場合もどうせ裏側に何が書いてあろうと関係ないのだから、 このような古紙を使うことにしている。 ひとつの物をこのように何度でも役立てることは、禅の教えでは物への供養 になるとか。