わーくすてーしょんのあるくらし ( 375 )
大橋 克洋
katsuhiro.ohashi@gmail.com
わーくすてーしょんのあるくらし ( 375 )
大橋 克洋
katsuhiro.ohashi@gmail.com
パリ五輪の柔道、兄の宮田 一二三選手と兄妹で金メダル連覇に意気込む宮田 詩(うた)選手、予選第2戦、優勢に試合を進めていたところ思いがけぬ一本を獲られ敗退となりました。敗退直後の会場に響き渡る大きな泣き声は見るものの感動をそそり、大勢の観客から「ウタ、ウタ、ウタ」の声援と拍手が響き渡りました。この大泣きについては、その後 SNS その他で 同情・非難 の声が相乱れました。見たことのないあの大泣きは彼女の思い入れがいかに大きかったかを示すもの。彼女には反省の思いもあり、これもオリンピックの感動のひとつ。こんなこともあって良いと思っています。
また、こんなエピソードもありました。ゴルフに比べ賞金も大したことのない五輪へのモチベーション低く、誘われても五輪出場を断った名ゴルフ・プレイヤーは何人も居たそうですが、ある著名な米ゴルフ選手「五輪出場する意欲など湧きませんでしたが、これを見て考えを変えました。五輪というのは、敗けてあんな号泣をするほど重みのあるものだったのだと」。
妹の敗退を受け、その後、兄の一二三選手は日本柔道の見本のような見事な試合で金メダルを獲得。オリンピック2連覇を果たしました。妹の敗退に思いを込めた兄の勝利だったようです。その後の柔道では 多くの日本選手がメダルを獲り、彼女の自己嫌悪や落ち込み いかばかりかと思われますが、これを十分反省し心機一転、いずれ次の五輪へ向け立ち直ってくれることを心から期待するものです。大泣きの後、兄の出番を待つ観客席で父にもらったお握りを頬張っていたそうですから、あっけらかんと次の五輪で成し遂げてくれることでしょう。
「悪いこと」は「良いこと」への起爆剤となれば良い のです。その「悔しさをエンジンにくべる燃料」として爆進すればよい。
SNSなどで悪質な投稿が頻発、選手が被害を訴えることに。JOC は「行き過ぎた内容へは警察へ通報や法的措置も検討する」声明を発出。例えば上記の阿部詩選手に「みっともない」はまだしも「3年間なにをしてた」「大泣きしたのは同情を求めたくてなんじゃないの」とか。「自分は安全なところから深い考察もなく心無い言葉を投げつけ、寄ってたかって一人を袋叩きにする」このような風潮こそ叩かれるべき。「何の努力もしていない自分を棚に上げた人間には『相手がどう感ずるか』『傷つけないか』などの思いやりもなく、このように非道な言葉を投げつける」という意見がありました。それは一理あるかも。
一方で最近は枝葉末節にまで「これはけしからん」「こうでなければならない」と、すべてをキチキチの箱に収めようとする。一昔前のような「鷹揚さ」がどんどんなくなりつつある、ちいせえ人間が多くなっているのを嘆く私は昔のヒト? 目立つ衣装と言動で芸能界を闊歩する「フワちゃん」、SNS 上、他の女性芸人への心無い言葉が大きな波紋を広げ、芸能界再起不能の声も。男性の体臭をディスった発言でクビになったフリーアナウンサー。無配慮なたった一言が人生を変えてしまう現状、コワイですねえ、、
ネットワーク曙の頃、大学や企業の研究者・われわれ個人の愛好者たちの実験ネットワークでは、技術の交換・普及をはかり和気藹々と意欲的に実用化を目指していました。それが実を結んだのが、現在の Web や SNS などの基盤ネットワーク。互いに助け合い向上をめざすネットワーク上の交流はとても楽しくワクワクするもの。年次カンファレンスで発言者の顔をみて「ああ、◯社の◯さんって、あの人なんだ」と親近感も湧き交流が進んだもの。それに対し、当時パソコン通信では実名でなくハンドルネームが使われ、規模の広がりとともに覆面投稿者から無責任な言葉が吹き荒れるようになりました。開発時「性善説」だったインターネットは、普及とともに「性悪説」で運用せざるを得なくなった。「自分の身を隠し好き気ままに発言できる方法は、卑怯な心無い人間を育ててしまう土壌」ということを皆が知るべき。
米国で日本人から受け取った名刺を見て、彼がビジネスマンとすぐわかった。その理由は名刺に FAX 番号が書いてあったから。欧米ではもうとっくに使われなくなり骨董品扱いの FAX を今だに使っているのは日本人だけ。かなり前からメールが便利に使えるようになっているのに、なぜ日本人は FAX のような古いテクノロジーにしがみついているのか解らないという。
このコラム最初の号に「1985年当時すでに 特定の場所とはメールが行き交っており(当時まだインターネットはなく、これはわれわれ実験ネットワークでの話)、 FAX など入れてもいずれコンピュータに置き換わるからと 導入を拒んでいたのだが、 途中で考えを変え少しでも早くその恩恵に浴した方がよいとのことで導入した」と書いています。欧米では私と同じ考え、とっくの昔に FAX は使われなくなりメールで運用しているのだと思います。
あれから40年も経ているのに、日本では今だに FAX が廃れない。当時は医師会に FAX を普及させるため、会員の先生方を納得させるのに何年もかけ苦労しましたが、今ではその逆にやめさせるのに苦労するという。昨年私のところの FAX が故障したのを良いことに「私のところの FAX は使えなくなりました。連絡はメールでください」と言うことにしました。
FAX で送っていた文書などは iPhone でパシャンと写真に撮りメール貼付で送っており、ずっと手軽になった。ところがメールも使えないヒトがいるんだよねえ、仕方ないから郵送してます。これもどうかと思うが、とりあえず、、
MacOS 15 へのバージョンアップに先駆け beta 版をインストールしてみました。大きな変化として iPhone との連携があります。Mac 画面上に iPhone 画面を表示し iPhone を操作できるというもの。
早速 MacOS 15 beta をインストールしてみましたが「で、どうやって iPhone を画面に表示するの?」。色々調べてみると、ほう、そうか、新OS インストールとともに知らない間に dock に「iPhone ミラーリング」というアプリが増えていました。早速こいつを立ち上げると「あれ? iPhone を接続できない」って言ってる。「なーるほど、iPhone の方も新しい iOS にバージョンアップする必要があるんだ」。早速 iPhone の OS も iOS 18 beta にアップグレード。おお、無事 iPhone ミラーリングと接続に成功、iPhone 画面が Mac 画面に表示されました。iPhone 画面は今のところ実物の iPhone サイズに固定のようです。
Mac 側のキーボードやトラックパッドで画面の iPhone を自由に操作できる( アップルが macOS を iOS に近づける努力をしていると聴いた数年前から、マウスをトラックパッドに替えています)。うん、これはいいや、「電話もできるんだろうか」とやってみましたが、これは駄目でした。電話のテンキーを押すことはできるのですが電話に接続することは現状ではできないようです。ちなみに受信はできました。
その翌日のこと。Mac ではなく TV で録画を見ていると、突然画面が暗転したと思ったら通常番組に切り替わり日向灘で M7.1 の地震情報。こういうの初めてだな、緊急時には録画を見ている視聴者にも強制的に緊急情報を伝える仕組みなのか。そう云えば、先程から Mac 画面に小さなパネルで iPhone のメッセージが何度も表示されていました。そうか、iPnone アプリの「ゆれくる」や「NHKプラス」のメッセージが Mac 画面に表示されてたんだ。再び表示されたそのパネルをクリックしてみると、「iPhone ミラーリング」が立ち上がり「ゆれくる」アプリが表示されました。なーるほど、これは便利かも。
今回の地震は、以前から想定されていた南海トラフ地震に繋がる可能性があるということで早速「南海トラフ地震検討委員会」が開かれた結果、南海トラフ地震に伴う「巨大地震注意」が発出されました。
今回の震源地は、このコラムにもしばしば登場する Seagaia meeting で毎年のように訪れていた Seagaia の向かい側の海。身近に感ぜられるとともに現地の状況がとても気になるものでした。
地崩れや津波などの被害を被る可能性の大きい地域では、危険性のない場所や親戚の家などに避難するよう呼びかけられています。しかし、これ困りますよねえ、数時間後に起こるかもしれないし、数カ月後あるいは数年後かも知れない。その地域にお住まいの方の不安いかばかりかと思います。科学が進み ある程度の未来予測ができるようになったことが良かったのか悪かったのか、と思ったりもします。
毎回楽しみにしているオリンピックですが、今回のパリ五輪は現地時間7月27日に開会式、8月11日に閉会式が行われました。以前は興味のあるゲームについて詳細に述べたのですが、82歳ともなると集中力が落ちたので特に印象に残ったことについて。それでもちょっと長くなりそう、、
・開会式:選手団は国ごと あるいは数国ごとに船に乗ってセーヌ川を6キロほど航行し登場。数々の文化遺産を背景にパリならでは初めての形式は沿岸から大勢が無料で観ることができ、印象に残るものでした。沿岸の様々な所で行われたパフォーマンスには、レディー・ガガの歌唱やエッフェル塔の上で「愛の讃歌」を熱唱するセリーヌ・ディオンのような感動的なものもありましたが、「最後の晩餐」のパロディーと批判を受けるものも。私は断頭された首を脇にかかえたピンクのマリー・アントワネットがちょっと嫌だったな。開会式の初めにポツリポツリと振り始めた雨が最後にはザーザー降りとなって、岸辺で演奏するグランドピアノや豪華な衣装がビショビショ、あれ、後はどうするんだろうと気になりました。
・トライアスロン:水質汚染のため100年以上も遊泳禁止だったセーヌ川で行われました。開会式の大雨のため処理しきれない汚水が川に流れ込んで水質基準を満たさず、事前練習は中止。ようやく水質が落ち着いたと思われる日に開催。競技後、セーヌ川の大腸菌と特定できないものの体調を崩す選手があったそうです。テレビ画面でも見るからに淀み、澄んでいるとはとても思えない川面でした。
・柔道・レスリング:日本のお家芸となっているこれらの競技で数多くの金銀銅メダルを獲得、多くの感激を与えてくれました。私の印象に残るのは前述柔道の阿部兄妹や、かつて霊長類最強女子と言われた吉田沙保里の119連勝をしのぎ今回のレスリング金メダルで137連勝、シン・霊長類最強女子の藤波朱理。筋肉モリモリの典型的レスリング体型ではなく、手足長くスラッとした藤浪選手が危なげなく決勝まで進み快勝する自信あふれる姿はとても頼もしいものでした。
・スケートボード:ここでも日本の若者がメダルを増産。印象に残るものと云えば女子パーク。私的には金かなと思ったところが逆転され銀となった開 心那(ひらきここな)選手。長身、黒ヘルにボタンをとめない白い半袖シャツの裾をひらめかせ、大技を決める姿は誰しもが格好良いと思ったことでしょう。残念ながらメダルは逃しましたが、準決勝で3位につけた草木ひなの:別称「鬼姫」の突撃精神あふれる滑りと、演技後はもちろん滑りに入る直前の緊張状態にもかかわらず、はじけんばかりの笑顔絶やさぬ姿は素敵でした。彼女の突撃精神かっ飛ぶ姿からついた名前は「もののけ姫」だったそうで、それがアップグレード「鬼姫」になったそうです。B29爆撃機が雨のように打ち上げる弾幕の中、その真上から操縦席めがけ垂直降下で攻撃する命知らずの戦闘機乗り菅野直大尉を思い出しました。
今回スケートボードを観戦しましたが、自転車 BMX の方が面白そう。BMX にはスケートボード競技に似たフリースタイルと、不整地をかっ飛んでいくレーシングがあります。山道をかっ飛ばすマウンテンバイクも面白そう。話題となる日本選手がいなかったようで観ませんでした。あとで動画で観られるかな。
・体操:日本のエース橋本大輝、今回の五輪に体調のピークが合わなかったのか、精彩を欠いていたのは気の毒でした。その代わり事前にマスコミの話題となっていなかった岡慎之介が、団体総合・個人総合・鉄棒で金、平行棒で銅と、4つのメダルを獲ったのは思わぬ快挙でした。今後はマスコミに騒がれ大変。それにしても中国選手の演技は的確で美しい、内村航平に代表される「日本の美しい体操」のお株を獲られているなあ、早く取り戻さなくちゃ
・バレーボール:男子バレーが最近とても強く頼もしくなり、従来に増して強くなった女子バレーとともにメダルが期待されました。男女とも善戦し強い日本を印象づけましたが、最後に思わぬ敗退。男子は準決勝でイタリアに数点差をつけ「あと1点とれば勝利」という場面が何度かあり「これは楽勝」と思ったものですが、相手の思わぬ復調で無念の敗退。男女ともにチームは粒ぞろい、誰一人とっても危なげないワザ師ぞろいなのに勝てないとは、まさにオリンピックには魔物がいますねえ。
・クライミング:今回の五輪ではボルダーとリードの2種目合計点で争われます。男子、飛び抜けた技で他選手とは別次元になった安楽宙斗(あんらくそらと)、期待通り他選手を大きく引き離し決勝に臨みましたが、最後の最後ほんの数手届かず、まさかの銀。まあ、銀でも凄いことなのですが。一方、女子、期待の森秋彩(もりあい)、ボルダリングでは彼女の小さな体格に不利な距離のあるセッテイングに力及ばず点数をかなり落とし臨んだリード、森の持ち味「粘りと巧みな技」でトップまであと一手の成績を残しました。最終的には絶対女王ヤンヤ・ガンブレット優勝、森は4位とメダルに一歩届かなかったのは誠に残念。ボルダリングでほんのちょっと先へ進めていればと思うのですが、リードだけの成績を見れば絶対王者ガンブレットに数手勝り、トップの成績だったということで良しとしましょう。いつもクールなガンブレット、勝利後 爆発的喜びようは、これまで見たことのないもの。森をはじめとする選手から受けるストレスが、今回いかに大きかったかということと思います。
最近の世界的実績からみて、絶対王者に近づいている安楽と森ですが、今回は完全にオリンピックの魔物にやられましたね。
・閉会式:セーヌ川とその沿岸の歴史的建物を舞台にした開会式、それなり見応えのあるものでしたので閉会式に期待。しかし全体的には冗長感あるものでした(これは開会式も)。しかし、次回開催地 LA に関する演出は面白かった。会場の大屋根からトム・クルーズが降下するミッション・インポッシブル演出は、ロンドン五輪のヘリから女王陛下が降下する007演出のパロディーでしょうが、会場で五輪旗を受取りバイクで会場を退出、バイクごと輸送機へ乗り入れ LA 上空からハリウッドの大看板へフリーフォール。舞台変わってカリフォルニア感満載の青い海とカーキ色のビーチで西海岸の太陽光を一杯受けライブ。とても良かったですが、このライブもちょと冗長だったのは残念、もっとテキパキ進行すればバッチリだった。ということで、2週間ほど楽しんだ五輪も「ああ〜あ、終わっちゃった」、4年後の LA 五輪楽しみだけど、その頃まで生きてるかしら、、
パリ五輪、歴史に裏打ちされた演出は見事でしたが、汚れたセーヌ川、冷房を欠いた選手村、フランスに贔屓したのではなかと見られる審判結果が幾度か見られた、苦労して手にした銅メダルがわずか10日後にはハゲチョロ 金メダルも輝きを失うなど、東京大会に比しクレームも多かったように思えます。中でも「食のフランス」を期待していたのに選手村の食事は不評でした。食堂での流れが考慮されず待ち時間が長すぎた、地産を目指すあまり野菜が多く肉が欠乏していたなど。菜食で支障ない選手もあるでしょうが、特に格闘技系などで肉が摂れないのは致命的。野菜でライオン飼えないでしょ。金40獲得メダル数126の米国、金40獲得メダル数91の中国に次いで、日本は金20銀12銅13合計45で金メダル獲得数では世界3位。日本の国外五輪での獲得数を更新したそうです。
世界でもリードに関しては ガンブレットをしのぎ絶対女王になりつつある森選手ですが、ボルダリングでは体格が小さく何度がんばっても「柳に飛びつく蛙」状態で終わることも多い。これについて YAHOO! ニュースに以下のような記事がありました。
海外でも疑問の声が噴出した。英紙『Daily Mail』は「日本のクライミングスターであるモリが壁まで届かず、競技開始すらできず。ファンは『いじめ』を受けたと主張」と銘打ったリポートを掲載。その中で苦心した第1課題のシーンを次のように描写している。「日本クライミング界の若きスターであるモリは、第1課題で15メートルの壁に登るのに苦戦。苦い思いとともに競技をスタートさせることになった。必死に走って、幾度となくジャンプしたが、ホールドに手をかけることもできず。最初の演技では残念ながら0点しか取れなかった」。 X で「これはいじめの典型的な例だ」「本当に腹立たしい」「モリは才能あるクライマーだが、この設定ではできることは少ない」という意見が相次いだことを同誌は指摘。その上で「ホールドの高さはあまりに残念でならなかった」と論じている。
とはいえ世界的に、これはある程度 仕方ないことかも知れない。届かないのは仕方ないとして跳躍力を付け、それを生かした技を修練する必要があるのでしょう。バレーボールでも以前より背の高い選手が多くなった日本ですが、現状でも平均身長差10センチ以上のことも少なくなく、相手がブロックする指先を狙ってスパイクなどの工夫をしてきた。クライミングでも日本ならではの技を工夫したい。
・・・と思っていたら、これに関し森選手自身から「身長は関係ないと思います。リーチ的にも強度的にも、自分には不可能な課題にも挑戦して行こうと取り組んできたのが強くなれたひとつかなと思います」と毅然としたコメントがあったそうです。いいぞ、その調子!!
スタンフォード大学研究チームが「人間は一定の割合で徐々に老いるのではなく急激に老化の進むポイントが人生に2回存在する」という研究結果を発表。「100名余の被験者で1〜7年にわたり種々サンプルをとり分析。ほとんどの分子や微生物の量が緩やかに変化するのではなく、特に顕著な変化が44歳頃と60歳頃に集中することが判明。44歳頃ではカフェイン、アルコール、脂質の代謝や心血管疾患に関連する分子の量に大きな変化が見られ、60歳頃には免疫、炭水化物代謝、腎機能に関わる分子の量に変化、さらに皮膚や筋肉の加齢に関連する分子については、44歳頃と60歳頃の両方で変化が観察された」とのこと。
自分の人生を振り返ってみると、45歳頃の朝食時、新聞の文字が読みづらくなり「連夜 遅くまでコンピュータ・プログラミングに没頭しているので眼精疲労かなあ」と思っていたのですが、ある日「これは老眼の始まりかも」と気がつき愕然とした覚えがあります。しかし、その他に目立つ体調変化は無く、60歳の頃も体重増加著しく気にしていたくらいで、他に変化は気付きませんでした。明らかな変化を感じたのは、もっと歳をとってから。暑さ寒さも何のその全天候型を誇り、地平線の彼方までガンガンに歩ける気分でしたが、75歳を過ぎるとともにガクンと歩く能力が低下(75歳で仕事をリタイアも、関係あると思いますが)。80歳も大きな節目でした。以前のように天井知らずではなくなったものの、毎朝散歩で4キロから8キロくらい歩けていたのに、日常生活でもテキメンに足腰の衰えを感ずるようになりました。老化の節目は人によって微妙に異なるのでしょうね。
別の記事で「脳も手足同様いつも使っていないと、機能低下すなわち老化がすぐ進む」「歳をとっても色々なものに興味を持ったり挑戦することは若さを保つ秘訣」とありました。今のところ「色々なものに興味を持つ」は持続できているかな。
そんなことを書いた翌日、以下のような記事 をみつけました。
ハーバード大学心理学部教授エレン・ランガーは、ある修道院を20年前と同じ環境にして、被験者に1週間、1959年当時に戻った気分で暮らしてもらった。被験者は『ベン・ハー』『お熱いのがお好き』といった映画を鑑賞し、ラジオでナット・キング・コールの歌を聞き、当時の時事問題について討論した。彼らは家族やヘルパーの介助なしに自分で食事のメニューを決め、調理や皿洗いなど身の回りのことを自分1人で行わなければならなかった。
1週間後、驚くべきことが起きた。被験者全員が実験前より若返ったのだ。視力・聴力・記憶力が向上し、知能が高まって歩く姿勢も良くなった。誰かの支えなしで歩くのも難しかった老人が杖なしで背筋を伸ばして歩き始め、また別の老人はフットボールの試合にまで参加できるようになった。
これ、ポイントですよね。何年か前にも書いたことがありますが、私も自分の動作がいかにもジジイになっているのに気がつき、「そうか、中学生の頃に戻った気持ちになって行動してみよう」。すると動物「ナマケモノ」のように室内を歩いていたのが、サッサと歩けるではないですか。姿勢も良くなっています。
自分が老齢になったと思う方、ちょっと、やってみて下さい。びっくりするほど違いますよ。残念なことは、これ、すぐ忘れて、また元の老人動作に戻りがちなんですよね。気をつけよう、、
この世はまだ自分の知らないことだらけ、学べることであふれている、新しいことに挑戦も忘れずにね。
東京は7月から35度を越える真夏日が連日続いていましたが、8月に入っても酷暑持続。通常ですと8月15日の終戦記念日を峠に少しずつ気温は下降するのですが、15日を過ぎてもまったく下がる気配なし。熱帯夜も異常に長期連続、早朝散歩に出ると早朝にもかかわらず外気はムッと蒸し暑い。
これに伴い各地でゲリラ雷雨頻発、落雷数は過去の平均値の倍だそうです。先月初めも酷い雷雨に会いました。地下鉄日比谷駅の地下道から外の雷の音が聴こえ始め、地上に出ると外は夜のように暗く、傘をさしても意味ない物凄い豪雨で煙っていました。もっと凄かったのは身近に頻発する落雷。高層ビル林立する地域とあって周囲で頻発する落雷直撃の狭間を縫って帝国ホテルに逃げ込みました。
8月中旬を過ぎても、高い気温・湿度により各地でゲリラ豪雨頻発。最近は「夕立」という風流な言葉は聴かれなくなり、風情もなく激しいまさに「ゲリラ雷雨」。先日も処理しきれない集中豪雨に下水管が悲鳴をあげ、マンホールの蓋を吹き飛ばし高々と水柱が吹き上がる様子が都内各地で報道されました。あの蓋に当たったらエライコッチャ。地下鉄階段を流れ下る水流や、新宿駅改札が水に浸かっている映像を見て外人が「あり得ない!!」。海外では あんな綺麗に澄んだ水はあり得ない、茶色い濁流に落ち葉や街頭のゴミなどが浮かぶのが普通。まあ、映像の周囲が舗装された地域ということもありますけどね。
先月も「今年は台風が少ないなあ、後でまとまってやってくるのかな」と思っていましたが予想的中。8月に入ると台風5号からはじまり立て続けに発生。太平洋の海水温が高くなっていることや、日本をとりまく高気圧や偏西風などの影響だそうです。地球各地で熱波による山火事頻発や通常は雨の少ない地域での集中豪雨による洪水など、地球温暖化による厳しい環境はどんどん進みつつあります。