もう私の生活は4月から完全に MacOS X の世界ですが、MacOS X も 10.0 から 10.1 にバージョンが上がりました。OS X が初めて 正式リリースになってから、約半年でのマイナーバージョンアップ です。見かけ上大きな変化はありませんが、レスポンスもさらに快 適になっているようです。
そろそろ私のようにこだわりの人間でなくても、Classic の世界 から MacOS X の世界をメインにする人も出てきはじめる頃かなと思 っています。私の場合、この環境で不自由を感ずるのはこの後に書 く一点だけで、あとは何不自由なく快適に仕事に使っています。
今回のバージョンアップで嬉しいことのひとつは DVD プレイヤー がようやくOS X で動くようにになったことです。今までこれは Cl asic 環境でしか動かなかったので、MacOS 9 を立ち上げねばなりま せんでした。
それと引き替えに、Classic 環境をもってしても使えなくなって しまったものがあります。それは PHS card への対応です。MacOS X はまだ周辺機器のドライバーに未対応のものが少なくないのです が、モバイルする場合とりあえず Classic 環境で立ち上げればPHS Card が使えるので、これでインターネットへ接続して使っていま した。
ところが MacOS が 9.2 に上がったとたん、これが接続できなく なってしまいました。以前のドライバーが動作しなくなったためで しょう。特にノートブックでは通信カードは必須の機器ですので、 是非早急に対応して欲しいところです。最悪 OS 9.2 でもよいです が、是非 MacOS X で動いて欲しいところです。
これはむしろ以前より不便になった点で、困る人が多いだろうと 思います。ノートブックでは今やネットワークに接続できないと 持っている意味がないという時代ですから本来であれば OS をリリ ースする前に何とかすべき問題だったと思います。 ノートブック環境についてはこの点だけが不満ですが、それ以外 は満足しています。
ハードウエアの方も早くも iBook や PowerBook の新しい型がで ましたね。どちらも CPU 能力がアップしたのが嬉しいです。 先日 iBook を数日借りて使う機会がありました。この春に出た方 のiBook ですが。使い慣れた PowerBook G4 と比べると画面が小さ いので文字も緻密な感じです。私はこれで良いと思っていますが、 細かい文字が苦手な人から多少文句がでるのかなとも思いました。
iBook の白く透き通るようなすべすべした外面は、私はとても気 に入りました。片手に持って歩いてみましたが、なかなか具合がよ さそうです。女の子の化粧道具みたいでイヤだという声も有るよう ですが、私はこれを持って電車に乗っても全然気にならないと思い ます。初代 iBook を持って歩くのはイヤでしたが。 今度の新しい iBook は CPU も早くなりましたし結構快適と思い ます。PowerBook G4 がありながら、持って歩くには iBook も良い ななどと思いつつ、いやいや我慢我慢と自分をなだめているところ です。
以前も書きましたが、PowerBookG4 で私が不具合と思っていた点 が iBookではいくつか改められています。そのひとつが、PBG4を開い たとき両端にある小さなゴムの突起です。これは蓋を閉じた時にわ ずかな隙間を残すためのスペーサーですが、両手がいつも当たる位 置にあるので、心配した通り溶けてなくなりそうです。iBook では このゴムの突起は蓋の側についているので、手が当たって気にする 必要もありません。iBook には、このような小さな工夫や改善がい くつかなされているようです。
PowerBook のようなカードスロットがないのだけはちょっと不便 かも知れませんが、これからは USB 接続の周辺機器が増えてくるの でしょうかね。
私が役員を務める東京産婦人科医会の事務局の Mac が急に不調に なったと事務局から相談がありました。この機械はもう大分古い型 で、経年変化による不調のようです。いずれソフトウエアも対応し なくなる不安もあり、修理にお金を使うよりはとリプレースするこ とになりました。
次年度予算がとれたら一台は入れ替える心づもりだったのですが 、思いがけず早いダウンでちょっと困りました。厳しい財政状況で 予算はとってなかったのですが、iBook なら何とかなりそうです。 事務局ではこれが動かないと仕事にならないよし。一日も早く欲 しいとのことで、新製品発売の2日後でしたが秋葉原へ直接買いに 行きました。発売直後ということで持ち帰りは無理だろうと半分覚 悟していましたが。
秋葉原の駅を降りると、目の前に LAOX Mac 館の看板が目に入り ました。おや、大通りの向こうにあったはずなのに、いつの間にか 駅のすぐそばへ移ったんですね。Mac もメジャーになってきたとい うことでしょう。 店に入ると以前とは違い若い女性の店員が増えているのが目につ きます。訊いてみると新しい iBook は持ち帰りできるとのこと、お お Apple も頑張りましたね。この春からめちゃ売れしている iBook ですから、さすがにApple も予想を立てて準備したのでしょう。
意気揚々と箱をさげて事務局へ急ぎました。たまたま担当の事務 局女性は休みでしたが、翌日感激した声でお礼の電話がかかってき ました。やはりあの白いすべすべした可愛い筐体は女性に喜ばれ るということでしょう。
そうそう、あの不評だったヨーヨー型の電源アダプターは、おそ ろいの白いすべすべした四角い箱状のものに変わりましたね。延長 用の電源ケーブルを省略して、よりかさばらずに持ち歩けるとか、 2カ所の爪を起こすとケーブルを巻き付けられるなどの工夫がされ います。
私としては以前のようなヨーカン型の方がノートブックと一緒に 持ち歩くのにかさばらなくて良いのにと思います。しかしサードパ ーテイーから、かなり軽くコンパクトなヨーカン型が出ています。 私も使っており快適なので、これはこれで良しとしましょう。
ここ2,3年まったくフロッピーを使わなくなりました。私の周 りからフロッピーを使える機種がどんどん消えていったのです。現 在ではファイルを誰かに渡す時は、ネットワーク渡しが主で、場合 によって USB や FireWire 接続の小さな HD を使う位です。MO も 使わなくなりました。HD が安く容量も大きくなったので、ほとんど それで用が足りてしまうようになったからです。
現在ファイルサーバに使っているタワー型の PowerMac G3 にはHD を3台内蔵しましたので、何でも放り込んでおけます。画像イメ ージや音声などを溜め込むととても足りなくなるのでしょうが、私 の場合は殆どが文字データやソフトウエアのソース類ですので、こ れでしばらくは大丈夫そうです。夜中の間に自動的にバックアップ ファイルを作るようにしてありますので、保存の面でのフロッピー も必要なくなったのです。
長年の間に蓄積された山のようなフロッピーがありますが、もう OS も変わりましたし保存すべき内容もなくなったので、先日もば っさりとまとめて捨てました。 現在でも時々、原稿とともに画像をフロッピーで送ってください という依頼があります。そういう時は圧縮した画像イメージを e-m ailに貼り付けて送るか、私の Web に置いておいて勝手に持ってい ってもらうようにしています。
2001年はじめから WINE は MacOS X 環境で動くようになりま した。Public beta で動いていた3月頃までは、以前のWINE とはま ったく異なる書き直しバージョンで、いわば実験段階。Public beta だったのでソフトウエアのパフォーマンスも極めて悪く、レス ポンスの悪いのをじっと我慢して使っていました。
MacOS X が正式リリースした春以後、それまでの実験結果を元に 大改造をほどこし、本来の WINE の機能をほぼ満たしてはきたので すが、突然アプリが落ちるという原因不明の現象に約半年悩まされ ました。問題がデータベースへ書き込みに行く時に発生することが あるというのは掴めたのですが、さらに詳しい原因がどうしても掴 めず、手を変え品を変えの対策も功を奏しませんでした。
その後、データベースへのアクセス周りのフレームワークも、思 い切って書き直すを決意しました。今までは高橋版WINEとの互換性 を念頭に、データベース周りのフレームワークの共通性にこだわっ てきたのですが、データベース構造さえ共通なら、かえってフレー ムワークを完全に分けてしまった方が、逆に両者の機能を混在させ て使うのに都合がよいことに気がついたのです。
独自のもので良いということで昔のものへの縛りもなくなったの を機会に、このフレームワークをずっとシンプルに書き直すことを 決意しました。それができあがって動き始めてみると、半年悩んで きた突然落ちる問題は遂に解決しました。プログラムが比較的シン プルなので、今後のメンテナンスも楽になるはずです。Simple is Best がようやく実力を発揮した場面でした。
長いことかかりっきりになっていた問題が解決したので、本来の WINE の機能アップへ勢力を注ぐことができます。WINE 自体の動き は OS の機能向上もあって、サクサクと極めて快適な速度で動いて います。 余裕ができたので、早速電子カルテならではの面白い機能を二つ ほど追加しました。日常診療に使ってみるとこれは便利です。これ らについては、また改めて、、、