わーくすてーしょんのあるくらし ( 384 )
大橋 克洋
katsuhiro.ohashi@gmail.com
わーくすてーしょんのあるくらし ( 384 )
大橋 克洋
katsuhiro.ohashi@gmail.com
つりがねそう
この歳になって再び、油断すると漠然とした不安感がうっすら・もやもやと思いを包む。診療所を売った限られた資金を食い潰しながら生きているのに、トランプ関税の追い打ちにあって最近は全てのものに値上げ傾向が止まらず、先行不安が底辺にあるのだが「ああ、こりゃまた軽いウツ症状だな」と。この状況どう解消すべきか思い巡らしていたところ、ふと心に刺さった言葉がありました「生活を楽しもう」。
そうか、どんな状況にあっても思い悩んでたって解決には繋がらないこともある。そんな時はひとまず「生活を楽しんじゃった方がいい」ってことさ。そのうち、なんとかなるさ、と
どんな生活になっても、その中に楽しみを見出し生きることが大切。ナチス・ドイツの爆撃にさらされるロンドン市民、その最中にあってもユーモアを忘れなかったとか、厳しい状況だからこそユーモアを忘れないことが心の崩れを防ぐ
テーマとはちょっとずれるけど、米軍の爆撃にともなう延焼防止のため強制取壊しで更地になった大橋医院跡に、終戦後、文字通り裸一貫で戦地の捕虜生活から帰ってきた私の父、先輩の診療所で働き僅か2、3年で大橋医院を再建、我々母子3人を疎開先から呼び戻し暮らせるようになった。あの時代、このように裸一貫から根性で雑草のように再生した人達は少なくなかった。いつも前向きに生きること
私は web をブラウザとして主に google chrome を使っていますが、数日前から新しいツールがいろいろ追加されたようです。追加機能は結構沢山あり、このような新しい機能、私は大好物ですが、まだ使いこなすところまではいってません。使ってみた幾つかについて印象を述べてみましょう。
・日本語入力の補助機能
こうして文章入力していると、漢字入力を先取りし幾つか候補をリストアップしてくれるのですが、これが便利な時と余計なお節介的な時があります。こういうの便利と思う人と、煩わしいと思う人に分かれるんでしょうね。慣れてくれば便利に使いこなせるようになるのかな
・Chrome 右端に幾つかアイコンが現れるようになった
アイコンの種類や数は Chrome に表示している画面内容により変化するようです。
・要約の podcast を AI が作成してくれる
このコラムを読もうとすると「podcast 作成アイコン」が現れるのに気がつき、どんなことになるのかやってみました。すると現在表示されている内容だけでなく「わーくすてーしょんのあるくらし」全体を数秒でスキャンし要約や AI による補助コメントなどを加えた podcast が作成されメールで送られてきました。読み上げさせてみると、決して「原作者の私が言わんとすることを正確に述べている」とは言い難いもの。これから AI がもっとお利口になってくれば、そうでもなくなるのでしょうが、現状では AI の要約した内容は7分目くらいに聞いておいた方が良さそう。それにしても、40年近くにわたる毎月のコラム全ページを数秒で解析しコメントを加える AI の能力たるや恐るべし
NHK の特集で「オンライン・カジノ」を取り上げていました。真面目な孝行息子がオンライン・カジノにハマり多額の借金を重ねて、それが親へ波及。親の自宅や父親の勤め先にまで頻繁に闇金から脅迫まがいの電話が続く。母親がボランティアとともに何とか息子を説得し更生施設に入れたものの、数ヶ月で施設を脱走。取材班がオンライン・カジノをたどると、地中海マルタ島に至り、カジノが日本人を数百人雇っていることがわかった。あたかも日本でやっているオンライン・カジノに見えていても多くは海外サイトに存在し、毎年日本から数百億の金が海外に渡っているよし。
取材班はついにオンライン・カジノのシステムを最初に作った人物に到達。彼はこのシステムが今となっては麻薬のように多くの人生を破滅させていることに思い至り、インタビューに応ずる事にしたよし。システムは対象ユーザのあらゆる情報を集積・解析、カジノにハマりやすい人間をランク付け、最初は掛け金数十円や数百円で数十万円が返るなど餌をまき、カジノを辞めそうになるとボーナスと称する大きい額を与えて引き戻すなど、実に巧妙に人心をコントロールし決して抜けさせない。
このシステムの厄介なところは、拠点が海外にあって取締りがしにくい。対象者の膨大な情報をファイルし、それを解析して対象者ごとのコントロール策を講じている。まさに先月ここに書いた AI による人間コントロールの恐ろしさ(カジノはすでに AI を使っているかも知れない)。大谷翔平君の通訳、水原一平氏を地獄に引きづり込んだのもオンライン・カジノ。作者によれば、このシステムは誘惑に負けやすい人間以外でもコントロールしてしまう恐ろしいシステム。
これからは学校教育においても、オンライン・カジノや特殊詐欺など新しい頭脳犯罪に対応する能力を身につける教育が必要ですね。この状況にあって大阪万博の跡地をカジノに活用するなど、大阪府は何を考えているんだ(すでに AI にコントロールされてる?)
ということを書いていたら、本日のニュース。オンライン・カジノの問題性が強く認識され、自民・立民など超党派でまとめられた法案が国会に提出される予定とのこと。とりあえず違法にはなるが罰則規定はないらしい。抑止力を持たせるには、もうちょっと厳しくするべきでは
中島みゆきの歌にも出てくる下北沢の有名なバー LADY JANE が惜しまれつつ4月に閉店のニュース。店には過去50年にわたるこの地区の写真その他が飾られ、その雰囲気とともに歴史的価値のあるもの。オーナーは閉店後、これらをどこかに展示してもらいたい意向。閉店の理由は店の契約更新が大家から打ち切られたことだそうですが、その元を辿ればこの地区の再開発によるという。
私の地元、武蔵小山駅周辺の再開発にあたり駅前にあった飲屋街の路地が消えました。このような雑然とした街並みも一つの文化として残す価値ありと思っていました。実際に新宿その他、いまだにそのような飲屋街が残されインバウンドの客も訪れているようです。新橋駅前の再開発では飲屋街の路地を潰してビルが建っても、新しいビルに元の飲屋街が入りました。武蔵小山でもそれを期待していましたが、なりませんでした。駅前に建ったタワマン1・2階には多くのテナント・スペースが設けられたものの、いずれも極めて面積が狭く高い家賃。つまりは、狭い面積のテナントをできるだけ多く入れて目一杯収益を上げようという、文化の保存も何もあったものではない。今の世は何でも金儲け最優先、嘆かわしい、、
再開発で街が進化するという面は確かにあるでしょうが、同時にこれにより世の中から消滅した文化も数々あるのでしょうね。これが再開発を行う人間の教養や文化度に左右されるというのは悲しい。でも、これは太古の昔から行われてきたこと。ローマでは古い街並みの上に新しい建造物を建てたりしていて、現代になって古い街並みを発掘するという過去を辿る手段があるが、中国では古くからの歴史的、趣ある街並みを広範囲、完全に破壊し去った跡に、何の趣もない高層住宅を建てて埋め尽くすということを現代でも行なっている。中国における歴史的建造物の完全抹殺ではその手立てもない。
TikTok に武術的な歩き方が紹介されていました。前に出した足を踵から着地、それに後ろの足が自然についてくるという、一見、何ということのない歩き方ですが「構造体としての全身が前に進んでいくので、掴んだ相手を自然に難なく引き倒したりできる」というような説明でした。
これは常々、私がここで述べていることと同じですが、一つ大きく参考になったことがあります。私もこのような歩きを心がけていても、歩いているうちにともすると脚に力が入ってきたりすることがあるのですが、TikTok で述べられたことを意念しつつ、以下のような要点をもって歩くことにより、疲労少なく歩く距離を延ばすことを実感しました。
常に上体をまっすぐに立て、頭をゆったり骨盤の上に乗せる
腰から下もなるべく力を抜き「腰で歩く意念」
腰から下の脱力した駆動体の上に脱力し垂直な上体が乗る
「全身で歩く」即ち全身一体となって前へ進んでいく
ここで今回、意識すべく会得したことは「脚でなく腰で歩く」「脚には力を入れず、一歩一歩自然に前へ進める」。もちろん忘れてならないのは「上体は常にまっすぐに、頭の重量を骨盤に乗せていること」。こうして全身脱力し全身を前へ進めることにより、疲労を最小限に留め、比較的いつまでも歩き続けることができます。
今月は雨の朝が多かったため、月間歩行距離は何とか100キロを過ぎた程度しか延びませんでした。
最近は5月も連休を過ぎると急にカッと暑くなってくることが多いのですが、今年の5月は7月の陽気と言われる気温の高い日もたまにあったものの、梅雨に入ったかのように雨の日が頻発し気温の高くない日が少なくない陽気。最近になく過ごしやすい5月でした。
そんなことで、中旬になるとフリースの着衣類は洗濯し収納したのですが、夜はまだ肌寒いことも多く、夏場愛用のガーゼの上掛けの上にフリースの上掛けを重ねて寝んでいます。今月最後の31日、予報では朝のうち雨ということで朝の散歩は諦めていたのですが、やんでいるようなので歩きにでました。ところが途中から微かに雨、コースを変更し帰ってくると、本格的に降ってきました。絶え間ない北風とともに、時折ふき殴りの雨。外回りの人にとって今日は結構辛い日になりそう。5月最終日というのに、昼になっても気温は12度、久しぶりにシュラフ・ザックを被って昼寝しました。
今月は歩きには絶好の陽気だったのですが、如何せん3分の1近くの朝が雨だったため、歩行距離を伸ばせなかったのはちょっと残念かな。
今年もこの時期、中学・高校の同期会が開催されました。卒業65周年だそうです。昨年は卒業生298名のうち66名出席だったのですが、今年は出席53名と13名も減少。幹事からメールで送られてきた欠席者のコメントを読むと、奥様から本人はすでに介護施設入居の知らせとか、体調不良で欠席というような返信が結構多く見られました。
非常に熱心で懇切丁寧に世話してくれる幹事さんが数人おり、会の設定はもちろんの事として、状況説明や熱心な出席勧誘、事後の詳細な報告、多くのスナップ写真・集合写真など、頭の下がる思い。
同期生は今年83〜84歳とあって、出席者の減少はやむを得ない状況と言えるのでしょう。これからは、年々もっと早いペースで減っていくんだろうな。「ぜひ米寿を記念した同期会をやろう」という話で盛り上がっていましたが、このペースだと88歳になる頃には頑張っても出席できるメンバーは10人いないのかも、、
中高時代、私は非常に目立たない存在で仲の良い友達も少なく、麻布の同期会にさして未練はないのですが、この会が存続するのももう数年だろうと思うと、なるべく出るようにしようかなと思うのでした。前にも書いたように、大学に入ってからはガラリと変わって親しい友人も多く、特に馬術部の仲間は数え切れずなのですが、、
ガッツな魂、満々の竹内智香選手については、2014年のソチ五輪銀メダルなど、冬季五輪のたびこのコラムで書いてきました(このページ右上の虫眼鏡アイコンで「竹内智香」で検索してみてください)。今月末、ニュースで竹内選手引退の文字に目が止まりました。彼女は日本女子最多となる五輪6大会連続出場の記録を持ちますが、来年のミラノ・コルティナ五輪を最後に現役引退を表明したそうです。どんな状況でも、決して弱音を吐くどころか、いつもポジティブ思考な彼女に共感し感動をもらってきました。
2020年には、将来的な妊娠出産と競技生活を両立させるため、卵子凍結を行ったことを発表。この時38歳で臨む北京五輪と、子供を持つ未来「五輪の金メダルも将来の子供も両方、叶わないかも知れないし両方、叶うかも知れない。だけど私は両方叶えたいと思っています」いかにも彼女らしいポジティブ・シンキング。
来年の冬季五輪出場となれば、日本女子史上最多の冬季五輪連続7回出場の記録を達成(既に橋本聖子選手の出場7回があるが、橋本選手は夏季・冬季通算で7回。いずれにせよ冬季連続6回で竹内選手を超えるものはいない)。来年42歳ということで、彼女の目指していた金は叶わなくても、その活躍はとても楽しみ。そして子供さんを得る彼女の将来も
蔓花茄子(つるはななす)